今日は天気が良いので 7MHz帯のコンディションも良いのでは?と思い、机の上に置いてある「ハリクラフターズ S-41G」で滅多に聴かない 7HMzの SSBにダイヤルを合わせてみた。

相変わらず SSBの復調が難しい

やはり今日はコンディションが良いらしく、「S-41G」+「数メートルのワイヤーアンテナ」でもモガモガと複数のアマチュア局が受信出来た。

が、しかし、強いアマチュア局にダイヤルを合わせたりズラしたりしながら何とか会話が聞こえる様に復調しようとするのだが、何時もの様に SSBの復調が難しい。

受信信号が最大になるゼロイン位置では完全に「モガモガ」状態だが、信号は弱くなるけど少しダイヤルをズラした状態で受信すると上手くいけばギリギリ SSBが復調でき会話が聞こえる状態になる場合もあるという具合だ。

これって凄くストレスが溜まる。

本来なら一番信号が強い所で SSBを復調して会話が聞こえる事を期待するのだが、そこでは聞こえず、少し離調すると聞こえる場合もあるというのは、例え聴こえたとしても一体どの信号をターゲットに受信しているのか一瞬判らなくなってしまう。

まっ、でも、「ハリクラフターズ S-41G」の様な殆ど単なる 5級スーパーレベルの受信機では仕方のない事かな?と今までは諦めていたのだが…

マニュアル通りの BFO調整

この「S-41G」は以前にマニュアル通りの BFO調整を行なってあるのだが、このザマだ。

公式マニュアルによると…

「S-41G」の「BFOスイッチ」を ONにして BFO周波数を発振させ、SSGで発生させた 455KHzの信号とゼロビートが取れる様に BFO発振周波数をトリマで調整する… という事だ。

つまり、BFO発振周波数はジャスト 455KHzにせよ、という事になる。

でも〜、私としては何となく違和感が…

だって、BFOが 455KHzという事は CWでは良いかも知れないが LSBや USBでは +-1.5KHz周波数がズレる訳で、これじゃ信号の一番強いセンターで綺麗に復調出来る筈が無いのでは?という気がする。

「S-41G」の BFO発振周波数は半固定式なので、マニュアルで 455KHzに合わせろと言うのは CW、LSB、USBのどの電波型式にも対応出来る様な「CWセンター」の処置なのかも知れない。

LSB専用の BFO調整

ならば、LSB専用の BFO調整をしてみたらどうか?という事で実際にやってみた。

局発周波数 – 受信周波数 = 455KHzの場合は LSBと USBが逆転するので、結論的には BFOの発振周波数を 455KHz – 1.5KHz = 453.5KHzにすれば LSBを復調出来る様だ。

上記画像の様に SSGから 453.5KHzを発生させ、「S-41G」のトリマを回し BFO発振周波数とのゼロビートを取った。

結果はとても良好

そして実際のアマ無線 SSBを復調してみた。

おおっ、かなり一発で綺麗に復調出来るではないか!

弱い局でも強い局でも、一番信号が強いセンターと思われる所で綺麗に SSBが復調出来ている。

以前に比べたら雲泥の差だ。

へぇ〜、こんなレトロな「S-41G」5級スーパーレベルでも、こんなに綺麗に SSBが復調出来る事を初めて体感した。コイツなかなかやるなぁ〜♡

まとめ

当然この状態では USBの復調は困難だろう。

しかし、当然CWは違和感無く復調出来るので、私の様に 3.5MHzか 7MHz位しかワッチしない者にとってはこの LSB専用状態の方がメチャ使い易い。

どうしてハリクラフターズのマニュアルにはオプションとしてこの辺の説明が書いて無いのだろうか? ネットで探してもこれに関する情報が殆ど見つからないし。

昔の「S-41G」ユーザーの多くはマニュアル通りのこの設定で苦労して LSBを復調していたのか?

それとも私の解釈が間違っているのか?

もしや、こんな事は常識だったりなんかして。

それでは、また〜♡

SSGとの併用

私の様に常に SSGを使っている人の場合、SSGを BFO代わりに使う事も出来る。

一番簡単な使い方は、「S-41G」の「BFOスイッチ」を OFFにして、SSG出力を「S-41G」のアンテナ線に数ターン絡ませておき、SSGの周波数を 455KHz付近に設定しておくだけだ。

そして CWを受信する時は SSG周波数を 455.0KHz付近に、LSBを受信する時には 453.5KHz付近に、USBを受信する時には 456.5KHz付近に合わせれば 周波数安定度の高い BFOとして使えるのだ。

勿論 SSG周波数を連続で可変すれば BFOピッチコントロールさえも可能になり、ついでに言えば SSGは出力レベルも可変出来るので BFOの注入レベルさえも可変出来ちゃうのだ。

このやり方はラジオ本体を一切改造せず、SSGさえあれば簡単に実現出来る SSB復調法なので、BFO機能を持たないラジオで SSBを聞いてみたい方にオススメな方法です。

BFO周波数 455KHzに関する追伸

その後色々と考えた結果、何故「S-41G」の公式マニュアルで BFO周波数を 455KHzに設定する様に記載されているのか?その原因が判明した。

答えは… 「ハリクラフターズ S-41G」が発売されたのが 1945年、つまりその時代のアマチュア無線で CWは使われていたものの、未だ SSBは使われていなかったというオチで御座いました。

つまり「S-41G」の BFOは CWにのみ対応という事で BFOの周波数は 455KHzが正解で、マニュアルにはその旨が書いてある訳だ。

そういう視点で改めて「S-41G」のフロントパネルを見てみると、BFOスイッチの所には SSBとは書いてなくて「CODE」と書いてあるのみ。

CODE = CW = 電信という事だから、そのまんまじゃん。

なるほど〜、これで意味不明のモヤモヤがハッキリしました。

ならば私の場合 LSBのみしか聴かない人なので、やはり BFO発振周波数は 455KHz – 1.5KHz = 453.5KHzに設定するのが幸せになる方程式の解となりますね。

お疲れ様でした〜♡ さっ仕事しよっ!