以前に私はあるエミッション型真空管試験機を購入した事があり、その時は「おもちゃだな…」と感じて直ぐに売ってしまい、代わりにやっぱり GM型の試験機が欲しいと考え、やっと最近になって WEの KS-15750-L1を手に入れた訳ですが…

でもやっぱりエミッション型もいいな…

な〜んて、思い付いてしまった。

KS-15750-L1は私にとって理想の試験機なので全く不満は無いのだけど、これを所有出来ていればこその気持ちの余裕で贅沢にも「もっと小型で気軽に使える試験機」も欲しいと思う様になり、そしてそれを入手する時には敢えてエミッション型にしようと考えていた。

Weston TV-4A/U アメリカ海軍向けエミッション型真空管試験機

そして、そして… ついに私はコイツを見つけてしまった!

この「TV-4A/U」は真空管試験機のみならず、私の様な真空管好き人間にはヨダレが出そうな小型測定器を複数内蔵しているアメリカ海軍御用達の装備品なのだ。

eBayにて落札後 3週間掛かってやっと本日私の元に到着した。

箱から取り出した時の第一印象は…

  1. ちっちぇ〜!!
  2. しかし、めっちゃ重!

ケースがアルミやジュラじゃなくて分厚い鉄板で出来ている様で、こんな小さいのに死ぬほど重い。

持った感じの重さは…

KS-15750-L1と変わらんじゃん!

まるで弾薬箱でも持っている様で、腰痛てぇ〜!!

コイツは eBayで「未通電で保証無し」という非常に危険なモノ。

掲載写真でメーターが振れている画像が無かったので、最悪はメーター壊れも覚悟で落札した。

ただ… 私の古いモノへの「ポンコツ目利き」が「落札すべし」と…

ケースは大きなキズやヘコミも無く、なかなか宜しいんじゃないでしょうか。

てか、かっけ〜!!

蓋を開くと…

各種ツールがぎっしり。

本来ここにはペンチやニッパー、ドライバー等の工具類が格納されるが、当個体では欠品してる。

というか… これ以上重くなるのやだから、ここに工具は要らない。

という事で、工具格納枠を潔く全て撤去して綺麗さっぱり。

各種ツールを全て取り出してみた。

これは真空管式のシグナルトレーサーだ。

メーターまで付いていて、かわいい〜!!

これは回路の試験に使う「ディケード」コンデンサーと抵抗器だ。

そしてここにはヘッドフォンやジャンパー線、その他小物が入っている。

高周波電力計と 電圧計らしい。

メーターが付いている、果たして動くのか!?

これらは使い方が不明なモノや壊れているモノなので、やはり潔く全て撤去する。

前述した私の「目利き」の判断基準の一つがこれだ。

グリッドキャップの根本に接続されているケーブル先端が全く痛んでいない…

次に、昔のアメリカラジオによくあるこの様な電源コネクタのケーブルは根本がヤバイが…

ご覧の様に電源ケーブルの根本に「折れ曲がった癖」が無いのが吉。

要するに、この個体はあまり使われていなかった事を示している。かも…

ここがキツく折れ曲がっていると断線し易く、そうなるとこの手のケーブルは入手が困難なのだ。

さて、いよいよ真空管試験機を持ち上げる。

持ち上げると、試験機はこんな感じで斜めに保持されるのだ。

そして、上部に真空管ソケットが現れる。

このシンプルな金具で本体を斜めに保持する仕組みで、非常に安定して固定される。

付属のマニュアル、コイツは各種測定器が内蔵されているので、これが無いとメクラ同然。

本来「真空管データ一覧表」がフロントパネルに取り付いているのだが、コイツの場合は欠品になっていたのでデータはネットからダウンロードした。

まとめ

ロータリースイッチのツマミを外そうとイモネジを緩めて驚きました。

イモネジの作りが非常に精巧でネジの先端がロータリースイッチのシャフトを貫通しているのです。

こんな細かい所からも TV-4A/Uの拘り抜いた完成度の高さが窺い知れます。

今日は掃除だけで丸一日掛けてしまったので、明日電源を入れてみようと思います。

最悪…

  1. メーター不動
  2. 電源トランス断線

も覚悟しています。

それでは、また〜♡