少し半田付けが汚かった電解コンデンサー周りの半田付けをやり直した。

プロの半田付け

私は今までビンテージなラジオやアンプの半田付けを見て来たが、例え工場のおばちゃん達が流れ作業で半田付けを行なっていたとしても、彼女達は半田のプロなので本当に綺麗な半田付けをしている。

この個体の半田付けもとっても綺麗で、60年程の年月を経ていぶし銀の様に輝いている。

そんな中で、部分的に半田の輝きが異なる所がある。

そこは製造から今までの間に何らかのメンテナンスで半田をやり直した所だ。

AC電源コードの交換跡

この個体を入手した当初は「電源部分のラグ板」付近の半田が乱れており、どうやら AC電源コードを交換した跡だと思われた。

どうも以前にメンテナンスをされた方はワット数の小さい半田ごてを使用されていた様で、半田が綺麗に溶けておらず見た目汚らしいので敬意を表しつつやり直しさせて頂いた。

と、ここまでは以前のブログ記事に書いた事なんだけど…

電解コンデンサーの交換跡

このアンプ、入手当初から気になっていたんだけど、ブ〜ンという電源ハム音が皆無なのだ。

普通、60年も昔のアンプは電解コンデンサーの容量抜け等で電源ハムがあるのは当たり前なので、もしやこの個体の電解コンデンサーは「交換済み」なのか?と多少疑問に思っていた。

SPRAGUE製 CANタイプの電解コンデンサーが付いていて全然オリジナルっぽいので交換されていたとは思いもしなかったのだけど、今日改めて電解コンデンサー周りの半田付けを見てみると…

ほほぉ〜、やっぱここもワット数の少ない半田ごてで半田付けを行った模様で、半田が汚い!

と言う事はやはり、この個体の電解コンデンサーはいつの時代か新しいものに交換されていて、それで電源ハムが無かったと言う訳が理解出来た。

という訳で、今日はこの部分の半田付けをやり直した。

・・・・・

う〜ん、良い感じだ。

他の半田付けされている所と、半田の量や溶け方、色艶が同じ様になり、あとは時代の経過と共にいぶし銀の様な色になるはずだ。

まとめ

これでこの個体のメンテナンスされた所の半田付けは全て綺麗にやり直す事が出来ました。

それにしてもこの個体を所有されていた昔のオーナー様は、センスの良い入出力端子を綺麗に取り付けて、劣化したのであろう電解コンデンサーも適当なメーカーのモノで妥協せず、敢えて SPRAGUE製の電解コンデンサーを選択した事に敬意を表さずにはいられません。

お陰様で私は労せず、こんな素晴らしい状態を維持した KS-16608-L1を使う事が出来るのですから。

正に感謝です!

それでは、また〜♡