(綺麗に磨き上げた後の写真です)

今日から環境がある実家です。

お待ちかねの「Thordarson T-7506 42プッシュプル 6Wアンプ」が届いていました。

THORDARSON T-7506 42プッシュプル  6Wアンプ

まず驚いたのは梱包されていた箱の大きさだ。

想像では結構小型のアンプの様に思っていたのだが、箱がかなりデカイ。

箱からアンプを取り出してみると…

ゲッ!!!

デカイ、重いで、大きさはウエスタンの「KS-16608-L1」とほぼ同じではないか。

すっごい存在感がある。

パッと見はまんまこういう状態で流石に 90年の時代を感じさせる汚れ方だったり。

一応動作品という事なので、取り敢えず何も考えずに電源 ON!

シーン…

おおっ、トランスが鳴らないではないか、コイツは素晴らしい!

真空管のヒーターが赤くなって数十秒後、何事も無かったかの様に音楽が流れ出した。

何という事か、ノイズやハム音も全く無く、ボリュームのガリも一切無し。

やった〜、出品者の言う通りの動作品だったので一安心。

取り敢えず正常に鳴ったので音質やノイズの問題は後回しにして、まずは大掃除だ。

鉄板の縮緬塗装に深く積もった長年の頑固な汚れはなかなか落ちにくいが、使い古しの歯ブラシを使って丹念にワックスを掛けて磨き上げるとこんなに綺麗な状態に。

しかし何時も思う事だが、海外アンプのトランス類のヤレ方ってどうしてこんなに渋いんだろう。

とっても良い感じのサビと塗装の剥げ具合があり、ビンテージ感満載なのだ。

日本製アンプって見た目はとても美しいけど、経年でヤレてくるとサビの入り方が結構見苦しい。

この Thordarsonのトランスがたまらんですね〜!

元々付いていた 6J7メタル管を「PHILIPSの MINIWATT 6J7V」に差し替えた。

入力端子のすぐ下に空いていた穴を利用して…

取り付け寸法がピッタシだったので、加工無しで写真の RCA端子を取り付ける事が出来た。

これは元のシャーシ内部の写真だが、かなり経年で汚れており、また前リキャップ作業が…

  1. 空中配線を多用している
  2. 長さの余ったコンデンサーの足を切らずに長いまま残している

等の作業工程上の癖があり少し気になった。

そこで、私の美的感覚で少し補正を加えさせて頂いた。

  1. 空中配線は前リキャップ作業を尊重し基本的にそのまま踏襲した
  2. 長さの余った足は他部品とショートする恐れがあるので切断した

そしてシャーシ裏側も出来るだけワックスで磨き上げてご覧の様な美しさに。

まとめ

掃除と磨き上げ、配線の手直しで丸 1日掛かりましたが、結果とても満足の行く仕上げとなりました。

ただ残念なのはダミーで付いている大型の電解コンデンサーに貼ってあった「AEROVOX」の黄色いラベルが経年であまりにボロボロだったので涙を飲んで綺麗さっぱり剥がしてしまった事です。

この重量感ある鉄板の頑丈なシャーシに縮緬塗装という風貌は、現代のアルミシャーシで作られたアンプでは得られない存在感があります。

そしてその鉄板シャーシに乗ったサビやキズのあるやはり古めかしいパーツ群… 渋過ぎです。

1930年代の超ビンテージ製品においてこれだけ綺麗で動作する個体はマジ希少だと思います。

90年もの時を経過したアンプとは思えない程美しいビンテージ感溢れる風貌にただ見惚れます。

さぁ、これから本格的な試聴です…

それでは、また〜♡