昨日、今日と 1930年 90年前のソーダーソンアンプでいろんな音楽を聴いてみた。

まるっきし昔のアンプそのもの

まず、いつものジャズやクラシックを適当に聴いてみるが…

判ってはいたけど… 低音や高音がかなり弱く、ほんと中音域ばっかり充実している感じだ。

勿論、当アンプの減衰型高音トーンコントロールは「フル高音」状態での試聴。

スピーカーは 1935年テレフンケン 25cm励磁で試聴しているので、性能的にはスピーカーの方が上回っている感じとなりアンプの性能が十分に反映される筈だ。

アンプは 5000Hzから -3db落ちとなり以降だら下がりの高音再生能力となるが、年寄りの私には 8000Hz以降の高音はどのみち聴こえないし、5〜6000Hz辺りの強い高音が耳に突き刺さる程強く感じ特に高音が決定的に不足しているとは感じない。

このアンプはネガティブフィードバックを掛けてないので、現状の音質は結構荒い感じなのだけど、当時は皆んなそんな音を聞いていたのだろうと思うと… 敢えてフィードバックを掛けない現状の音を楽しみたい気分だ。

本当は優秀なレコードプレイヤーで 1930年代のモノラル音源レコード等を再生してみるべきなのだろうが、残念ながら私にはそんな機材は持ち合わせていないので… YouTubeでまずは映画音楽の「ひまわり」、ジャズは「ビリーホリディ」とか聴いてみた。

へぇ〜!!!

私みたいなど素人が軽々に言っちゃうけど…

当然のごとく、明らかにウエスタンで聴く音と違う!

確かに昔の映画館で聴いた様なあの音がそこにはあって「ひまわり」など思わず涙が…

ビリーホリディに至っては、今まで聴いていたビリーとはまた別の彼女がそこに…

突然昔にタイムスリップした様な感じで、もうそこには低音も高音も音質がどうしたこうしたとか全く関係無いゆっくりとした琥珀色の世界が確かにある。

う〜ん、確かにボーカルは浸透力が高く、それでいてとても艶っぽく、独特の味がある。

逆に言うと、ウェスタンでこの音は絶対に出せない。

見た目のブラシーボ効果ってのもあるのだろうが、ここまで古いアンプの周波数特性だとこんな感じになるんだなぁ〜って、あらためて驚いちゃったりなんかして。

だったら特に古いアンプじゃなくても、今時の超安っぽい極狭周波数特性を持った低性能の真空管アンプでもこういう音が聴けるのか?という新たな疑問が出てきてしまった。

物理性能的には多分聴けるんだろうとは思うけど、かと言ってそんなアンプをわざわざ買ってまで試したいとも思わないので、この雰囲気はブラシーボ効果の影響大という事で納得しようと思いますが…

このデカくて重い、存在感の有り過ぎるこのソーダーソンのアンプ、ウェスタンとは全く違う味付けという事で大事にしたいと思います。

磨き上げた甲斐がありました!

まとめ

昨日連続運転していたら、いつの間にか電源トランスが結構熱を持っていたので(十分問題無い範囲ですが…)、今日は電源トランスと真空管の間に静音ファンを置いてトランスを冷やす様にして運転しています。

現状トランスは熱くならないので、これなら完全連続運転も可能と思います。

昨日からずっとこのソーダーソンアンプで沢山の古い映画音楽やらジャズボーカルを鳴らしてますが…

「あまりに音質がひどくて早くウェスタンに切り替えたい」なんて感じる事も無く、一度この音を味わってしまうと病み付きになってしまいます。

すっご懐古趣味ですね。

それでは、また〜♡