なんと申しましょうか、映画館に設置してあるどデカイスピーカーの前に立って聴いている感じ…

音量を上げればどこまでもリニアに大きく鳴って、観客席の一番後ろまでガッツリ届くみたいな。

流石 30cmっていう感じで、コーン紙も厚く、骨太の力強いサウンドです。

そんな化け物ユニットを私は小さな箱庭机の上に置いてニアフィールドで聴いている。

キチガイです。

遠くまで音が届くシアター用の巨大アルニコマグネットと蝶ダンパーのせいか、至近距離で聴くと音の反応が速く鮮明過ぎるので、まだ耳が慣れないが…

私が好きな Philipsのユニットという思い入れもあるのかも知れないが、何の不安も無くごく自然に小音量から繊細にちゃんと鳴ってくれ、それでいて大口径らしい大雑把さも無く、分解能も高く、しっかり高音まで気持ち良く聴かせてくれる

鳴らす前はアドオンツイーターが必須かと思われたが、結局ツイーター無しで聴いている始末。

ドイツユニットの様な「暗さ」は無く、明るく個性的な如何にも Philipsサウンドだ。

30cmの口径からか、裸で鳴らしても私には十分な低音を聴かせてくれて、逆にコイツを中途半端な箱に入れて近距離で聴くと低音がボヤけるのではないかと心配になる程だ。

骨太のコーン紙から発せられる硬質で締まった低音は、変な共振や付帯音を伴わず、歯切れがいい。

そして何と言っても Philipsユニット共通の特徴であるボーカルの素晴らしさだ。

13cmや 20cmともまた違った 30cmならではのボーカルに包まれる感と艶やかさがあり、正に目の前で歌っている様な感覚なのだ。

そして古〜いレトロなボーカルも、何とも言えない琥珀色で聴かせてくれる。

多分これはユニットを裸で聴かないと得られない感覚なのかも知れない。

まとめ

クラシックからジャズ、ボーカルまで今の所数時間しか聴いていないので未だ第一印象です。

果たしてこのユニットが今まで長い間眠っていたのか、鳴っていたのか?判らないので、エージングする事でもっともっと変化して来るかも知れません。

よくぞ、80年もの長い間、完璧な状態で生き残ってくれた! この奇跡に感謝です。

この Philipsの 30cmユニット、私の宝物になりそうです。

それでは、また〜♡