私用で 2日ばかり東京に行っていたので「RADIO KITS 超再生方式 FMチューナー基板」の動作確認が遅くなってしまった。

基板に外付け部品を取り付ける

まず、先日半完成済みの上記の基板に…

  1. ポリバリコン
  2. 再生レベル用ボリューム
  3. 自作 L3コイル(5mm径空芯7回巻き)

を取り付けて、早速電源を入れてみた。

L3コイルの巻き数は当てずっぽうだ。

バリコンと再生ボリュームを回す。

ラッキーな事にクエンチング発振状態となり「サー」とノイズが聞こえ出した。

うん、ちゃんと動作している様だ。

そして、信号は弱いものの何がしかの放送が聞こえた様な気がした。

SSGで受診可能周波数を模索する

私はディップメーターが無い為「バリコン+L3コイル」の共振周波数が判らず、仕方ないので SSGで発生させた信号を受信しながらコイツの受信可能周波数を模索してみた。

う〜ん、何となく 70MHz付近に同調している様なので、もっと周波数を上げるべく L3コイルの巻き数を 6回にしてみた。

ん? ボリュームを回してもクエンチング発振が確認出来ず。

L3コイルの巻き数を 7回に戻すと確実にクエンチング発振は発生する。

むむっ、素人の私には原因が判らず。

検波用 2SC1815を 2SC1730に変えて見た

ふと、検波用トランジスタを確認すると 2SC1815が使われている。

ネットで規格を調べてみると 2SC1815の「fT」は80MHzなので、周波数的に厳しいのか?

試しに「fT」が1000MHzの 2SC1730に変えてみた。

おっ、これなら L3巻き数が 6回でも 5回でもちゃんとクエンチング発振が行われる。

と同時に先程まで聞こえていた微弱放送が結構感度良く受信出来る様にもなった。

高周波増幅用 2SC1815も 2SC1730に変えて見た

この基板には超再生方式特有の不要輻射を抑える為の「ベース接地型増幅回路」という利得ゼロの高周波増幅回路がある。

この回路のトランジスタも 2SC1815が使われている為、ここも 2SC1730に変えてみた。

しかし、もっと感度が良くなるか?という期待は見事に裏切られた。

何故か? 2SC1730に変えると感度がガクっと落ちるのだ。

高周波用のトランジスタに変えたのに感度が落ちるなんて、意味不明。

高周波増幅回路をスルーしてみた

この高周波増幅回路は増幅率ゼロなので、トランジスタの増幅率「hFE」は関係無いと思うんだけど…

トランジスタによって感度が異なると言う事は、アンテナからの信号を増幅か減衰かしている筈だ。

それを判別する為、高周波増幅回路のトランジスタを一旦外し、基板のエミッタとコレクタ用ランドをショートさせ高周波増幅回路をスルー状態にしてみた。

結果、スルー状態では 2SC1815使用の時と同様の感度を確認した。

と言う事は、この高周波増幅回路に 2SC1730を使うと、アンテナからの信号を減衰させてしまっている事になる?

私レベルでは良く判らん

偉そうに実験結果を考察してみたが、なんでそうなるのか? 今の私レベルでは皆目検討も付かない。

まっ、しかし、この実験結果は私にとってとても勉強になった。

超再生方式 FMチューナー基板、完成ですっ!

と言う事で、私の場合のカットアンドトライ結果は…

  1. 結果的に L3コイルは(5mm径空芯7回巻き)で OK
  2. 高周波増幅回路トランジスタは 2SC1815のまま
  3. 検波回路トランジスタは 2SC1730を採用

という事に落ち着きました。

ポリバリコンも再生用ボリュームもカッコ良く取り付ける事が出来た。

FM放送も 1局だけだけど、ちゃんと受信出来る事を確認した。

まとめ

この基板は全くノーマルの状態で一発で動作した事を私は確認しており、基板としての再現性は高いと思います。

ただ、私が実装した部品との相関からか 80MHz以上の周波数を受信する場合、汎用の 2SC1815での検波は苦しく、私の場合実験的に 2SC1730を使ったら上手く行ったと言う事で、果たしてそれが正解だったのか?は私には判りません。

今、この基板で FM放送を聴きながら記事を書いています。

それでは、また〜♡