この基板用の部品が集まったので、早速組み立てて軽く動作実験してみた。

この基板の目的

この基板は本来、特定周波数のノイズをトラップする事を目的に作られたと言う事なのだが、その特定の周波数を例えば 60Hzとした時、真空管のヒーター配線に入り込むハムノイズを軽減出来るはず、という事で私のトランレスラジオで実験してみる事にした。

ただ、私が所有しているトランレスラジオでヒーター回路ハムを認識した事が無いので、実験の結果この基板の効果が判るのか?どうかは甚だ疑問ではあるのだけれど。

トランレスラジオでのこの基板の部品規格

私は電子回路ど素人なので細かな事は判らないのだが、取り敢えず下記の規格で部品を選定してみた。

  1. 電解コンデンサー類の耐圧は 50V
  2. 抵抗類の W数は 2W
  3. ダイオードは 1KV 3A

トランス式のラジオなら一般的に真空管ヒーター電圧は 6.3Vなのでこの基板の部品規格は想定し易いが、トランレス式ラジオの場合 5本の真空管のヒーターを全て直列に繋ぎ 100Vを印加する為、部品規格の選定はちょっと厄介なのだ。

例えば今回選定した「耐圧 50Vの電解コンデンサー」、本当は耐圧 100Vのモノにしたかったのだけどコンデンサーの形が大きくなり過ぎ基板に乗らないのでは?と危惧したので敢えて 50Vにしたのだ。

抵抗も 2Wは不必要との事なのだが、念の為に敢えて 2Wとしてみた。

部品の足が太くて基板の穴に入らない

実際に基板に部品を実装しようとした時、まず「ダイオード 1KV 3A」や 2Wの抵抗によっては足が太くて基板の穴に入らないので、穴に通さず基板上のランドに上手く半田付けを行って取り付けた。

基板への部品取付は部品数も少ないので、間違える事も無くあっという間に完成した。

トランレスラジオのヒーターラインに接続

まず、私のトランレスラジオの真空管ヒーター結線順序とヒーター電圧を整理してみる。

  1. 整流管 100V
  2. 電力増幅管 72V
  3. 中間増幅管 30V
  4. 周波数変換管 20V
  5. 低周波増幅管 10V

と言う事で、今回の基板の電解コンデンサーの耐圧が 50Vなので、上記 2.と 3.の間のヒーター配線にこの基板を割り込ませる事にした。

接続が完了し、電源 ON!

基板上の部品は煙も出ず、熱も出ず、何事もなさそうで、しかしラジオからは雑音しか聞こえない。

どうやら、整流管と電力増幅管しか動作していない様である。

テスターでヒーター電圧を当たると、3.以降のヒーター直流電圧が著しく低い。

色々調べたが基板への部品実装は間違っていない模様。

試しに基板のアースを外して平滑回路を無しとして、ダイオードと抵抗のみの半波整流状態にしてみると、なんとかラジオから放送が聞こえる様になる。

この状態で再び基板のアースを接続すると、平滑回路が動作して時間と共に(直流になるにつれ)ラジオの放送が聞こえなくなってくる。

う〜む、よく判らん

テスターで色々当たって見たが、特にこの基板が悪い訳ではなさそうで、ヒーター回路にこの基板を割り込ませる事によって、この基板への入力電圧がそもそも大幅に低下するのが問題の様だ。

例えば…

  1. 整流管 100V -> 100V
  2. 電力増幅管 72V -> 68V
  3. 中間増幅管 30V -> 11VDC
  4. 周波数変換管 20V -> 8VDC
  5. 低周波増幅管 10V -> 4VDC

という感じなのだ。

とは言っても、ラジオを磨くだけの能しか無い私には、こういう原理的な問題は苦手だし。

そもそも交流で動作しているヒーターラインの中にこの回路を割り込ませ以降を直流化すると、何かヒーターライン全体バランスが崩れてしまうのか?単にこの基板の電圧降下分だけのせいでは無い様な気もする。

半日の間テスターとオシロを使いながら、ヒーター回路の「2.と 3.の間」「3.と 4.の間」「4.と 5.の間」に基板を割り込ませて実験を繰り返したが、未熟な私には原因が見出せず、お手上げ状態。

結局、ヒーターハムノイズ除去の確認どころか、ラジオをまともに鳴らす事さえ出来なかった。

まとめ

ふぅ〜、今日はマジ疲れたよ〜ん!

なんか、私、マヌケ過ぎます。

トラップ基板の件、現時点での私の能力では原因が想像もつかないし、取り急ぎ私のラジオ環境ではあまり必要性を感じないので、一旦棚上げとし、他の基板の部品も揃いつつあるので、まずはそっちから対応してみたいと思います。

では、また〜♡