さて今日は、組み上がった「RADIO KITS 0-V-2」電源平滑回路の動作確認記事を書いてみます。

まずは電源平滑回路状況

電源平滑回路の出口波形がこれだ。

「RADIO KITS」推薦の低抵抗多段平滑回路で「抵抗 3つ」「電解コンデンサー 4つ」で構成した。

写真の波形は「.1mV」レンジなので、ここでのリップルは P-Pで約 100mV位だ。

現状の「半波整流」でこのレベルなら全然 OKと思うし、事実、全ての真空管を挿さずこのリップルが出力トランスの 1次側に掛かっている状況でスピーカーからは一切のハム音は聞こえない。

もっとリップルを減らしたければ「全波整流」にしたり、多段平滑回路の段数を増やせば簡単に実現は出来る。

つまり、電源平滑回路は現状で問題は無く OKと言う事である。

検波管「6D6」への B電圧と SG電圧波形

検波管がハムの影響受けるとまずいので、プレート電圧と SG電圧にはもう一段電解コンデンサーで平滑してあり、ここでのリップル波形はご覧の様に20mVレンジで全く認識出来ないレベルになっている。

つまり、検波管への電圧供給も波形的には現状で全く問題無く OKと言う事になる。

音量ゼロでのスピーカー端子波形

全ての真空管を挿した状態でボリュームを絞り「音量ゼロ」にした時のスピーカー端子波形がこれだ。

20mVレンジだから P-Pで 20mV位の電源ハム波形やノイズ波形が観測出来るが、当然このレベルならスピーカーからは何も聞こえない。

つまり、6Z-DH3Aの低周波増幅回路と 6Z-P1の電力増幅回路は正常に動作している事が確認出来た。

検波管を抜いた状態で音量MAXでのスピーカー端子波形

次いでボリュームの音量MAXにした場合についての検証だ。

まずは検波管 6D6を抜いた状態でチェック。

.2Vレンジでの波形だから P-Pで 500mV位のスパイク性のノイズが確認出来る。

この位になるとスピーカーからは流石に「ジー」という音が聞こえる。

この 50Hzに同期した様なスパイク性ノイズは私的に概知のノイズで、私の金属製の机から誘導されるモノらしく、今まで私がレトロラジオを弄っている時に何時も悩まされている波形なのだ。

よって検波管は未実装ながら、検波管プレート出力ピンから低周波増幅管グリッドピンまでの配線に上記のノイズが誘導されていると考えられる。

つまりこのノイズは当ラジオ配線起因の問題ではないので、ここまでは特に問題無しと判断する。

検波管を挿した状態で音量MAXでのスピーカー端子波形

そして、検波管を挿すと…

今度はアンテナ回路から検波管のグリッドに至る配線に誘導されたノイズが一気に重畳されるので一気にノイズが大きくなり、.5Vレンジでの波形で P-P 2V位のノイズが確認出来る様になる。

事実、検波管の近くに手を近づけるだけで、このノイズは大きくなる。

まっ、しかし、ボリューム最大でもこの位のノイズ音量なら特に問題は無いと判断する。

私が所有する他のスーパーラジオでもボリューム最大ではノイズ発生しまくりですから。

…と、ここまでも特に問題無しと判断した。

まとめ

という事でこの状態なら、特に配線の引き回しに失敗も無く、配線による誘導ノイズ等が発生しているとも思えず、基本的にはまともに動いていると思います。

但し、次回記事にする「段間トランス」の問題を除いては…

ちなみに今回の記事は「段間トランス」不使用で、C結合により動作させているモノだったのです。

次回「段間トランス」問題に、続く…