私は素人だからこそ、ラジオの整備後は必ず写真を撮ってブログに掲載する様にしている。
事後検証の為
ブログで整備後の写真を眺めていると下記の様な事を発見出来る事がある。
- 整備中にハンダが垂れて落下する時に思いも寄らぬ所に付着してる事があって…
- 変な所にハンダの塊が付着している事に気が付く
- 抵抗やコンデンサーのリード線が別の部品に接触、または近接し過ぎを発見出来る
- 抵抗やコンデンサーのリード線や真空管のピン足がシャーシに近接し過ぎを発見出来る
特に上記の 4. は思わぬ所で静電容量を持ってしまって高域特性が悪くなってしまう様な気がするので、私は結構気になるんです。
実際今回の「WestingHouse H-130」の差動増幅回路の整備でも、後で写真を見ていると…
んんんっ?「この真空管のピン足シャーシに近づき過ぎてないか?」という場所が有り、その確認の為だけに面倒でもわざわざシャーシを引き出しました。(お陰でダイヤル針を曲げてしまい余計な修正作業が必要になった;泣)
結果、真空管のピン足とシャーシの距離が 1mm 程度しか無い場所があったのです。
特にこのピン足は B電圧が掛かっているプレートなので、いくらフローティングアースでも高域特性が悪くなると思い 1cm 程度まで離しました。
こんな具合に整備後に写真を撮ってブログに掲載しておくと、事後検証が出来て精神的にもとっても楽になる私です。
AMラジオごときで、されどAMラジオ
元々低域と高域がカットされて放送されている AM放送なので、ここまで音質に拘る必要は無いと思うのですが…
そのラジオを設計した人たちの定数を大事にしたいと思い、私の下手くそな整備によって飛び付き発振が起こったり、音声周波数特性が変わるのが嫌なんです。
絶縁が劣化した古いペーパーコンデンサーを現代のフィルムコンデンサーに変えたり、経年で抵抗値が増加した抵抗を現代の金属皮膜抵抗に変えたりしても、(抵抗を交換したのは WestingHouse H-130 だけですけど…)音声帯域の狭い AMラジオらしい乾いた音で、昔ながらの音で鳴らしたく、別に今時のハイレゾ音質を求めている訳では無いのです。
つまり、安全を第一に「出来るだけオリジナル通りに」ラジオを鳴らしたいんですね。
(しかし、いくらオリジナルでもハム音だけは退治しますっ!)
だから… アメリカの GT真空管ラジオなんです
私はトランジスタラジオには興味はありません。
プリント基板に部品が密集してて、部品を外そうと思えばプリント配線が剥がれたりするし、私にはとっても修理なんか出来ないからです。
それに対し、真空管ラジオは部品間のスペースが広大で、部品自体のリード線も太いし、部品も大きいので、何となく図太い AM放送が聴ける感じがするし、私みたいなど素人にも何とか修理出来てしまう所が嬉しいのです。
また 60〜70年前の国産のラジオよりアメリカのラジオの方がデザインが素晴らしいし、何と言っても使っている部品が上質な気がします。
国産のラジオってシャーシサイズに対して無駄にでかい筐体のモノが多いけど、あれって何なんですかね?決して音質向上の為だけだとは思えないんだけど…
古い国産のラジオはメチャメチャに劣化してるのが多いですが、アメリカのラジオはそれ程でもない所が不思議です。戦後貧乏だった国産メーカーより、金持ちアメリカの方が部品にコストを掛けてるんでしょうかね?
てな訳で私の独断と偏見では、アメリカの GT真空管ラジオが好きって事になるんです。
まとめ
これでやっと私が所有している 4台のラジオ全ての整備が完璧に完了し、エージングの為毎日代わる代わるラジオを取り替えて聴いています。
今回の整備で、これらのラジオ達は一旦ミニリセットされましたが…
今後、私の手元で歴史を重ね、経年変化で部品が劣化し各種定数が変化し音質が変わって行っても部品が壊れない限りもう交換はしません。
その経年変化こそが、これから始まる私とこれらのラジオとの歴史だから…
4台とも感度は抜群で不満は無く、各々音味とかが異なっていて面白いです。
小さいスピーカーだからと言って音質が悪い訳では無く小音量で抜群のバランスだし、大きいスピーカーは流石に音質のディティールまで感じられます。
私はラジオで NHK と AFN しか聞かない人間ですが、NHK のラジオ深夜便よりもやっぱアメリカ GT管ラジオは図太い AFN の音が似合う気がします。
今は新しいラジオの物色は止めて、「WestingHouse H-130」の入手しずらい真空管、25L6GT と 25Z6GT を保守の為にヤフオクで物色中です。
じゃ、またね〜♡