何を思ったか急に「航空無線」を聴いてみたくなり、基板キットを製造販売しているエフエーエル社の「二石超再生検波方式航空無線受信基板組み立てキット」を購入してキットを組み立ててみましたので、素人目線での評価レポートを書いてみたいと思います。
初めての航空無線受信に挑戦
私は今まで「私の環境では航空無線の傍受は出来ないだろう」という思いからこの手の基板キットに挑戦した事は無かったので、今回が初めての挑戦となります。
まずはこの「二石超再生検波方式航空無線受信基板組み立てキット」の袋に基板と実装すべき全ての部品が同封されています。
「二石超再生検波方式航空無線受信基板組み立てキット」を組み立ててみた
これが「二石超再生検波方式航空無線受信基板組み立てキット」の全内容物です。
セラミックコンデンサーに印刷されている値文字はとても小さいので「虫眼鏡」が必要です。
また抵抗は印刷されているカラーコードをパソコン等で調べて抵抗値を調べておく必要があります。
基板はガラスエポキシのシッカリした作りで、かなり実装密度が高いです。
航空無線受信基板は下記の様な「組み立てマニュアル」を参考にして 30分位で完成しました。
上記掲載写真の、BeansAmp改、電池、スピーカー、ボリュームツマミ、配線材などはキットに含まれていませんので、自分で用意する必要があります。
部品の取り付けで特に悩む所も無く、半田付けもスムースに出来ました。
結果的に消去法で部品の過不足も無かったので組み立ては成功したと確信しいよいよ電源投入へ。
電源投入
まずは調整も何もしないで、いきなり 9V電源を接続してみる。
アンプのボリュームを上げて行くと「サー」というノイズがスピーカーから鳴り出した。
この音は如何にも「クエンチング発振」の音だ。
という事は、組み立ては成功で、現段階でそれなりに動作しているという事だ。
このままでも使えてそうだが、一応念の為にマニュアル通り下記の調整を行ってみる。
調整
以前は SSGや高帯域のオシロ等も持っていたが、素人の私には分不相応という事で殆どの測定器は処分してしまい、現在持っているのは「ディップメーター」と「50MHzオシロ」と「テスター」だけなのでそれらを使って調整してみる。
受信基板の周波数ボリュームを右に回しきった状態で 137MHzに同調出来る様にする。
ディップメータを基板上のコイルに近づけ、137MHzでディップする様にコイルを伸び縮みさせる。
または、ディップメータを変調状態にして 137MHzで発振させ、その信号を受信基板で受信させつつコイルを伸び縮みさせ受信周波数を 137MHzに合わせる。
文章で書くと面倒臭そうだが、実際にやってみる簡単に上記の調整を行う事が出来た。
結果、周波数ボリュームを左に回しきった状態では自動的に 117MHz付近となる。
つまりこの「航空無線受信機」の受信周波数範囲は 117MHz〜137MHzとなる訳だ。
調整といってもたったコレだけ。
まっ、こんな測定器なんか無くても、下図の様に 5ターンのコイルを少し広げるだけでほぼ OK。
ちなみに「クエンチング発振」波形を見てみるべくオシロを引っ張り出した。
上記基板写真で半固定抵抗等オリジナルではない部品が基板上に見えるが気にしないで下さい。
色々弄っているうちにオリジナルの部品を壊してしまい、急遽手持ちの部品と交換した結果です。
なるほど、こんな感じで綺麗なクエンチング発振波形が観れた。
いざ、航空無線を傍受してみる
現在夜中の 0時。
まぁ、私なんぞには航空無線など環境的に聴けるはずもないと思いつつ、一応傍受状態にして様子をみる事にした。
取り敢えず受信機のアンテナ端子に FMアンテナ線を接続し…
周波数ボリームをいくら回しても「ザー」というノイズばっかりで何も聴こえず。
それでも諦めず丹念に回して行くと、どうやら 125MHz辺りで JJYの様な信号音が聴こえる様な。
ネットで調べても 125MHz付近に JJYなど見当たらず、何かのノイズか?
30分程粘っていたら一瞬だけ人の声が聴こえた気が。
う〜む、航空無線ではなさそうで、ご近所モービルハムの混変調か何かか?
諦めて寝る。
翌日午前 10時頃から再度挑戦。
おおっ!
いきなり「なんたら Japan Air Force…」の英語音声が聴こえた。
明らかに航空無線だ!
その後 10分〜30分に一度位のタイミングで航空無線が聴こえる。
私の環境でも結構航空無線が聞こえる事を発見した。
そして、強い電波の時には「ザー」というノイズは完全に消えて明瞭な音声だけが聴こえる。
まとめ
こんな小さな 2石超再生受信機で聴こえる事が不思議なくらい明瞭に聴こえます。
素人の私でもこんなに簡単に完成させる事が出来たので、再現性が高い基板と思います。
航空無線傍受ってリアル過ぎてかなり面白いかも!
それでは、また〜♡
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- 回路実験
超再生検波回路の初歩を学ぼうと、ネットでさがしていたら、こちらで
航空無線受信機(受信周波数 117MHz〜137MHz)の製作記事を発見。
当方で治療中の【お知らせバード】の送信電波の周波数に近いので、
敬意をもってシェア共有させていただきます。 #おもちゃ病院 #糸魚川
それにしても「素人目線」って言いながら、
往年の測定器をサッと持ち出してくるあたり、、、お主、只者では無いな!
渡辺様
始めまして、こんにちは!
おもちゃ病院糸魚川のDr.として精力的にご活躍されている渡辺様からコメント頂けるとは誠に光栄です。
私はハードウェアに関してはマジで「素人」同然なので…
宜しかったら今後もご指導頂けましたら嬉しいです。
でわ〜♡