これだっ! 久しぶりの日本製受信機だ。

でかい、重い、ネットで調べても全く素性不明、もしや業務用受信機ってか?

  1. 0.5MHz〜1.3MHz
  2. 1.3MHz〜3.4MHz
  3. 3.0MHz〜8.0MHz

3バンド「高一中二」受信機の様だ。

入手経緯

今私は「コリンズ 75S-1」を弄るので手一杯のはずなんだけど、たまたまヤフオク見ていたら下記の理由で私が欲しかったラジオを見つけてしまったので、つい…落札してしまった。

  1. この軍色?みたいな色に目が釘付け
  2. ダイヤル目盛りが扇型
  3. Sメーターが付いている
  4. スピーカーが前面パネルに付いている
  5. 何気にシーメンスキーが付いている

出品者情報によると「動作未確認のジャンク扱い」との事だったけど、このフロントパネルを持ったラジオなら「何とか直して使いたい」と思ったので、少ない掲載写真で情報が少ないにもかかわらず思い切って落札した。

ラジオが到着

ヤフオクの掲載写真の感じからこのラジオはそれ程大きくないと思い込んでいたのだが、届いて見たら、んっ?何故か箱が思いの外大きく、悪い予感が…

梱包を開いてみると…

なっ、なんじゃコレ〜!

でっ、でかい!

今まで私が扱って来たレトロ真空管ラジオとは完全に別次元のラジオだった。

もっ、もしや、コイツ、業務用の受信機ってか? なんつーか、そんなど迫力がある。

前面パネルにある 6個のネジを外せば簡単にシャーシを引き出す事が出来る。

キャビネット

写真はシャーシを引き出した後のキャビネットだが、これメチャクチャ重い。

コイツの素性はこれだ。

なるほど…

  1. 西日本電気
  2. M.H.F. 受信機
  3. モデル番号 FR-1068
  4. シリアル番号 305
  5. 製造日 1958年

キャビネット内部は、めっちゃ綺麗だ。

裏側だ。

シャーシ

げっ!メチャメチャ綺麗っぽい。

そんな訳ないけど、まるでデッドストックの様だ。

うげっ! 電源コードが無いっ!

って思ったら、なんとっ!コイツは電源を外部から供給するタイプみたいだ。

一瞬めげたけど、こんな綺麗なマシンなら… 俺はコイツの為に電源を作っちゃいます。

「A BATT」「H.T.」「CONV RE」って書いてあるけど意味不明。

後でコイツの回路を目視で追って調べたり、使用されている真空管から判った事は…

  1. 「A BATT」は、6.3Vのヒーター電圧
  2. 「H.T.」は、250Vの B電圧
  3. 「CONV RE」は、上記 1)のモニター用

の様で、取り敢えず 3)は不使用で問題なさそうなので、6.3Vと250V直流を用意すれば良さそうだ。

シャーシ裏だ。

すごっ!

配線とハンダ付けが、めちゃ綺麗だ。

勿論、58年前に製造されてから今まで誰一人何処も弄っていない完全オリジナル状態だ。

ダイヤルメカは、大型の「フライホイール」と「ギア」を使った本格的なもので、驚いたのは今まで私が触って来た全てのラジオや通信型受信機よりダイヤルを回した感触がとてつもなくスムースで素晴らしく、「JRCのNRD-515」や「コリンズ 75S-1」なんかより全然良い。

ガタもなく、大型フライホイールのおかげで、くるくる〜っと超気持ち良く回る。

う〜む、このダイヤルの感触だけでもコイツを使う価値は十二分にある!っていう感じかな。

まとめ

ダイヤル目盛り板の掃除は本来なら機構をバラして行う必要があると思うが、せっかくペイントロックされている機構のネジを外すのは止め、ワックスを染み込ませたボロ切れを上手く目盛り板の隙間から挿入して掃除を行い、完璧ではないにしろご覧の様に目盛り板はほぼ真っ白く綺麗になりました。

この扇型の目盛り板は、「トリオ9R42J」や「ハリクラS-38」と比べてかなり大型で、また周波数スケールが広く取ってあるので私はスプレッド目盛り板の必要を感じず、左に「FINE ADJ」は付いてはいるものの「メインダイヤルでの選局が全て」というこの姿勢が潔くて気に入りました。

 

電源を作って動かしてみるまで何とも言えないけど、例え動作しなくても少しずつ修理しながら動かして見たいと思う受信機を手に入れてしまった様です。

「コリンズ R-390A」や「コリンズ 75A-4」なんかはあの大きさと、重量と、メカの複雑さでとても私の手には追えないので初めから眼中に無いのですが、こいつはシンプルな高一中二なので何とかギリギリ私にでも遊べるのかな?という感じです。

古い受信機なので部分的に、塗装が傷んでいたりサビがあったりするけど、なんつーかこう言う業務用の受信機っぽいマシンはそういうの全然気にならない所が良いっスねっ!

じゃ、またね〜♡