という事でやっと「段間トランス」の問題に辿り着いた。
部品の配置は問題無い筈
今回「RADIO KITS」から提供を受けたこの部品実装済みのセットは、「RADIO KITS」で正常に動いている実績のある部品配置であり、当然部品配置で問題になる「段間トランス」の配置に関しても問題が無い事は明らかである事を前提として記事を書きます。
どういう問題があったのか?
まず「RADIO KITS」から提供のあった実績のある回路図通りに検波管と低周波増幅管の間に「段間トランス」を配線し電源を入れると…
放送はちゃんと受信出来るのだが、かなりのハム音が入るのだ。
ノイズではない、明らかに「ブー」というハム音だ。
どうせ私のヘッポコ配線のせいで電源ラインからのハム音が誘導されてるんだろう…
と考えて色々と弄り始めた。
シールド線を試す
最初は「段間トランス」が怪しいとは考え付かなかった。
ボリュームで音量をゼロにするとスピーカーからは何も聞こえず、音量を上げて行くと「ブー」というハム音が大きくなるので、低周波増幅管以降の問題ではなく明らかに検波管周りの問題だと判った。
配線を確認してみると「段間トランス」の出力側からボリュームに行くまでの配線が結構長い事が判り、そこにハム音が誘導されているのかと思いその配線をオーディオ用のシールド線に取り替えてみた。
まずは見当違いだった様で、何も改善されなかった。
B電圧配線からの誘導?
再度配線を確認してみると検波管のプレートから「段間トランス」出力までの配線と B電圧配線が近い事に気付く。
これだっ! B電圧のリップル波形から誘導を受けているな… と思った。
しかし、オシロでここの B電圧波形を見てみると 20mVレンジでリップルが確認出来ない程に小さいのに、変だなぁ〜?
というかそもそもこの B電圧は検波管プレートや SGへのラインなので、配線が近いというよりそれは当たり前の話で、おかしいなぁ〜?
でも試しに配線ラインを変えてみようと決断し改造を試みた。
配線済みの太くて硬いビンテージ線を大幅に外しながら改造は労力と時間を費やす。
結果、これも検討違いだった様で、全く改善の様子無し。
検波管を抜いてみる
この誘導ハム音は、
- アンテナから検波管グリッドまでのライン
- SG制御電圧ライン
- プレートから「段間トランス」ライン
のどれが影響を受けているのか確かめる為に検波管を抜いて見た。
う〜ん、検波管を抜いても全く状況は変わらず。
と言う事は、検波管プレートから「段間トランス」のラインが影響を受けている事になる。
「段間トランス」の 1次側を短絡してみた
ここまで判ってくると、やはり「段間トランス」が怪しいと言う事にやっと気づいて…
試しに「段間トランス」の 1次側を短絡してみた。
んんっ?
ハム音はピタリを止まった。
何っ、原因はコイツだったか!
「段間トランス」の代わりに C結合でやってみた
「段間トランス」を殺して適当な抵抗を負荷とし、C結合でやってみた。
当たり前だけど、ちゃんと放送が聞こえる、それもハム音無しで。
あら〜。
でも…「RADIO KITS」サイトでは、安易に「段間トランス」の代わりに「C結合」してしまう様な技術レベルでは修行が足りん!と書かれているし、せっかく私の勉強の為に提供頂いたセットなのだからここは頑張らねばと思い、再度「段間トランス」に戻し下記の事をやってみた。
- 現状の「段間トランス」位置は「電源トランス」から十分離れている事を確認
- 設置の向きも 90度の差がある事を確認
- というか、この位置関係は「RADIO KITS」で実績がある筈
- しかし敢えて実験の為に「段間トランス」をシャーシから取り外し…
- 「段間トランス」を色んな位置関係に配置してみて様子をみる
- しかし、誘導ハム音が改善する気配を見出せない
勿論、「段間トランス」周りの配線も何回も引き直したけど… ダメだった。
結局時間切れで「段間トランス」は諦め、最終的に「C結合」で手打ちした。
私の環境では C結合でも問題なし
私の環境では超!強力な地元局の混変調でどのみち弱い局は聞き取れないので、特に「C結合」でも問題は感じない。
正確に計測した訳ではないけど、「段間トランス」でも「C結合」方式でもそれ程性能差を感じなかったが、しかし「takinx」さんが言う様に「電界強度」が弱い所では「段間トランス」による増幅効果があるのだろうと思う。
まとめ
と言う事で、今週一杯しかラジオを弄れる環境の実家に居られなく時間切れとなってしまったので一先ず「C結合」で決着させましたが、結論から申しますと、やはりこれは私の技術レベルがまだまだ低いと言う事なのだと思います。
事実「RADIO KITS」ではこの「0-V-2」が「段間トランス」を使って正常に動作している訳ですし…
やはり私が見落としている配線のやり方とか、その辺に何か問題があるのでは?と思います。
たかが「0-V-2」、されど「0-V-2」、侮れませんです。
次回、この「0-V-2」の性能編を記事にしてみます。
では、また〜♡
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お疲れ様です。
「段間トランスが電源トランスからの磁束漏れ」をキャッチしているならば、距離が離れると弱くなりますね。
仮に20cm移動させるとどの位下がるかなあ?。
両者の距離は実績あります。お送りしたのは
http://takinx.dcnblog.jp/radio_kit_/radio_96/
を新品ソケット化したのものです。
強電界ゆえに、「同調ハム」ぽい症状のように思えます。
差分が発生しているようです。
段間トランスをオシロで診て何かみつけられないかなあ、、と。
音質ではC結合が有利ですので、感度不足で無ければC同調ですね。
多謝
検波管を抜いていてもハム音が発生するので、
同調ハム系では無い様な気も…
私の感じ的にはやはり誘導ハムっぽい感じなんです。
でも、段間トランスを電源トランスから今より少し離してみた時も
ハム音レベルは変わらなかったので、電源トランスからの
誘導ハムとも思えなかったんですよね。
この件は、次回実家に来た時にでも機会があったら
再度実験してみたいと思います。
なるほどですね、音質的はやっぱ C結合なんですね。
私のは、
https://www.youtube.com/watch?hl=ja&v=3kzOijxjVzA&gl=JP
のブーン音です。
部品は同じ型式です。寸法も同じです。
参考にどうぞ。
ですよね。
この動画は今までも何回か見させて頂いて参考にしてました。
ボリュームを上げた時の「ジー」という検波段からのノイズは私のと似てますが、
「ブーン」というハム音は私のより少ない様に聞こえます。
というか、私の場合は何も受信していない離調の状態で、
普段使わない様なボリュームを目一杯上げた状態でのハム音なので、
私が気にし過ぎなのかも?知れず、
この程度は段間トランスを使う以上当たり前の事なのかも。
放送を受信さえしてれば、ハム音は音声に隠れるので、
それ程気にならなくはなるんですけどね。
お疲れさまです。
どうもオシロでみた波形が違うので、何か要因がありそうですね。
頑張ってみてください。
こんばんは!
ですよね…
どうも平滑回路の出口から波形が違い過ぎるのが気になります。
(現状の半波整流にしても…)
どちらにしろ、今度実家に行く時に、
0-V-2の電源トランスと段間トランスは
新しくラジオ少年から購入しますから、
それで再度挑戦してみます。
今度こそ必ず原因を特定してみせます。
頑張ります!