これだっ!
本日「オーディオリサイクル・ユニティ」から「SABA Freudenstadt-8」が無事到着した。
やっぱデカイ、巨大過ぎるけどこの存在感がたまらんです。
まずは軽くワックスで掃除したので、取り急ぎ画像で紹介してみます。
外観はとても綺麗
塗装は完全にオリジナルの状態で、60年も昔のレトロラジオとしてはとても綺麗な外観だ。
まず、電源を入れてみる。
このラジオは、長波、中波、短波、FMの 4バンドが受信出来て、PHONO入力や外部スピーカー接続出力、高音及び低音独立トーンコントロールなど必要な機能は全て装備されている。
また、プッシュスイッチの「MUSIK」で音楽専用イコライザー及びツィーター接続に、「SPRACHE」でニュース等の音声専用イコライザー及びツィーターの切り離しが一瞬に出来、実はこれ私の様に英語の音声番組も聴く人間にとっては何気に便利なのだ。
また、このラジオのプッシュスイッチは如何にも高級機らしく少しタッチするだけで吸い込まれる様に操作出来、しっかりとしたメカに裏打ちされたこのスイッチ類にはとても安心感を感じられる。
まずは、中波放送を受信してみる。
左側のダイヤルの外側を回すと内部の指向性があるバーアンテナを回転させる事が出来て「PEIL-ANT」窓にその回転角度が表示される様になっている。
左側のダイヤル内側は音量調整で、その上部には信号強度と同調具合を示すマジックアイがある。
マジックアイは経年で少し輝度が下がっていたので交換するべきか悩んだが、この際だから予備としてストックしていた「ドイツRFT社-EM84」の新品に交換した。
選局ダイヤルは重いフライホイールのおかげでクルクル〜と慣性を伴って気持ち良く回る。
裏蓋も完璧に綺麗です。
中波と FMは内臓アンテナがあるので、特に外部アンテナを接続しなくても十分に感度良く放送を受信できるし、勿論、外部アンテナを接続すればより微弱な電波も受信可能となる。
シャーシを引き出してみる事にする。
キャビネット底のビス 4本を外せば簡単にシャーシを引き出す事が出来るし、底には点検窓も付いているのでメンテナス性はとても良好だ。
一般的にこれだけ複雑なメカを持つラジオの場合はキャビネットからシャーシを引き出す時、いろんな所に引っかかって部品を壊してしまったり、ワイヤーを切ってしまったりして非常に苦労するのけれど、こいつの場合は実にスンナリ取り出す事が出来た。
キャビネットの底にサインが… 製作者の思い入れが伝わって来る。
シャーシ上で指の入る所には出来る限りワックスを掛けたが、精密メカやワイヤーが沢山あって掃除のやり過ぎは逆にマシンを壊してしまう恐れもあるので掃除は深入りしない様に心掛けた。
というか、元々綺麗なマシンなのでそこまで念入りに掃除する必要もないのだけど。
このラジオはとにかくメカがもの凄い。
この複雑なメカが 60年経っても確実に動作する所が流石ドイツ製だと関心する。
音質重視のラジオなので、出力トランスも比較的大型のモノが使われている。
スゲ〜!
FMとそれ以外で周波数ポインターを切り替える為のメカだ。
こんなものを作り上げてしまう気質って、ドイツ人すご過ぎ。まるで芸術品の様だ。
シャーシ裏の全体像、思ったよりシンプル。
過去に誰も弄っていない完全オリジナル状態だ。
それにしてもハンダ付けが美しく、工場の手慣れたプロのおばちゃん達の仕事ぶりに関心する。
シャーシやスピーカーに丁寧にワックスを掛け、シャーシを筐体に戻した状態。
右側ツィータと FMチューナーユニット。
全てのスピーカーはしっかりとしたバッフル板に取り付けられていて音質的に抜かりはない。
スピーカーは伝説の SABA純正アルニコマグネット「PERMADYN 19-200」グリーンコーンで 20cmフルレンジが 2発、同じくグリーンコーンの12cmツィーターが 2発と贅沢三昧に装備されている。
4本とも全てのコーン紙が虫食い、破れ、キズも無く、60年の時代を超えて新品の様に綺麗な状態を保っているとは奇跡としか言いようがない。
電源トランスも時代の割に綺麗な状態だ。
電源トランス付近のシャーシ上面。
シャーシ中央部分。
挿さっている 6本の真空管は「TELEFUNKEN」が 3本と「VALVO」が 3本で全てドイツ製だ。
ドイツ製の「TELEFUNKEN」と「VALVO」は高価な真空管なので、これってマジで嬉しい。
FMチューナー付近のシャーシ上面。
FMチューナー付近メカ。
バーアンテナ回転メカ。
まとめ
いやはや、私の想像以上のラジオで、全くもって素晴らしい。
全体的に程度も良く、全ての機能が完全に動作しているし、感度も良く、音量や音質ボリューム回転によるガリ音も一切無い。
そして電源ハム音が一切無いのには驚いた。
音質はどうかって?
そりゃもう、今までの私のラジオ全部が束になって掛かっても、この「SABA Freudenstadt-8」に敵うはずもありません。
もう、最高です。
では、また〜♡